漏電遮断器の30mAと0.1秒は、どこから来た数字か ― 切れても感電はする理由

記事のアイキャッチ画像です。作業着の男性が、漏電遮断器のカタログの「30mA」の文字を見つめて首をかしげ、ヘルメットをかぶったカピバラのぬいぐるみが「?」の札を持っています。画像の上に「漏電遮断器の30mAと0.1秒は、どこから来た数字か」、下に「30mAと0.1秒は通達の解釈と製品区分の数字。切れるまで電流は体を流れる」という文字が入っています。 感電と安全

「30mAの漏電遮断器が付いているから大丈夫」という言い方があります。

では、その30mAと、製品の区分で一緒に出てくる0.1秒は、何の数字でしょうか。法令が決めた値なのか。そして、30mAで切れるなら、人は感電しないのか。

この記事では、労働安全衛生規則と電気設備の技術基準の解釈の原文、経済産業省の解説、メーカーの公開資料を順に読みます。人体に流れる電流の目安は、記事「濡れた手なら、42Vでも心室細動の電流が流れうる」で使った値だけを使います。

先に答えを書きます。30mAと0.1秒は、労働安全衛生規則第333条にも電気設備の技術基準の解釈第36条にもなく、通達の解釈と製品の区分の数字です(0.1秒だけなら、解釈の別の条文に15mAと組で出てきます)。漏電遮断器は、大地へ抜けた電流が一定を超えてから切ります。切れるまでのあいだ電流は体を流れ、30mA形は15mA以下では動きません。

30mAと0.1秒は、安衛則第333条にも解釈第36条にもない

漏電遮断器の設置を求める条文のうち、広い範囲にかかるものが2つあります。働く人を守る労働安全衛生規則(以下、安衛則)と、電気設備の側から決めている電気設備の技術基準の解釈(以下、解釈)です。どちらにも、30mAという数字はありません。

労働安全衛生規則第333条が求めているのは「感度が良好」

安衛則第333条第1項は、次の電動機械器具を対象にしています。対地電圧が150Vを超える移動式・可搬式のもの。水などで湿潤している場所や、鉄板上・鉄骨上・定盤上など導電性の高い場所で使う移動式・可搬式のもの。

そのうえで事業者に、接続される電路へ漏電遮断装置をつなぐよう求めています。条文が装置に求める条件は、次のとおりです。

当該電路の定格に適合し、感度が良好であり、かつ、確実に作動する感電防止用漏電しや断装置

「感度が良好」とはあっても、何mAとは書いていません。時間の数字もありません。e-Gov 法令検索で、2026年10月1日施行の版を確認しました。

解釈第36条も、感度を決めていない

解釈第36条は「地絡遮断装置の施設」という見出しの条文です。地絡は、電流が本来の通り道から外れて大地へ流れることをいいます。第1項は、次の電路に地絡遮断装置を求めています(乾燥した場所など、ただし書で除かれる場合があります)。

金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路

ここにも感度と時間の数字はありません。経済産業省が公開している解釈のPDF(令和7年11月20日改正の版)を全文で検索しても、「30mA」は1か所も出てきませんでした。

同じく経済産業省が公開している「電気設備の技術基準の解釈の解説」(以下、解説)は、第36条についてこう書いています。漏電遮断器等の感度は「特に示していないが」、分岐回路に付けるものでは不必要な動作を避けるため、「電流動作型のものにあっては定格感度電流が15~50mA程度のものが一般的に用いられている」。

定格感度電流は、その電流が漏れたら必ず動作する、という製品の値です。条文は感度を決めていません。15〜50mAという幅は、解説が「一般的に」使われている値として紹介しているものです。これが解釈の側の書き方です。

30mAと0.1秒は、通達の解釈と製品の区分に出てくる

では、30mAという数字はどこにあるのか。今回たどれたのは、2か所です。

通達は「おおむね30ミリアンペア」「0.1秒以下」

安衛則第333条の「感度が良好」には、昭和44年2月5日付けの通達(基発第59号)による解釈があります。電流動作形の漏電遮断装置(接地線が切れたときに電路を遮断する保護機構を持つものを除く)については、こう書かれています。

動作感度電流がおおむね30ミリアンペアであり、かつ、動作時限が、(中略)電流動作形にあっては0.1秒以下であるものをいうこと

30mAには「おおむね」が付いています。「30mA以下」という書き方ではありません。0.1秒のほうは「以下」です。

ただし、この通達そのものは開けていません。厚生労働省などの公的機関のページで本文を見つけられなかったためです。上の文言は、三菱電機が公開している技術資料集が「解釈例規」として載せているものから引きました。

製品の区分では、高感度形が30mA以下、高速形が0.1秒以内

もう1つは、製品の区分です。三菱電機のFAQは、高感度形漏電遮断器を、定格感度電流が30mA以下のものと説明しています。高速形は、定格感度電流での動作時間が0.1秒以内のもの、という説明です。

区分の全体(中感度形・低感度形、時延形)は、記事「配線用遮断器は、地絡を地絡として見ていない」でまとめました。ここで押さえておきたいのは、高速形の0.1秒が、定格感度電流を流したときの時間だという点です。それより大きな電流で何秒で切れるかは、規格(JIS C 8201-2-2)の表で決められています(配線用遮断器の記事の記述によります)。その値は、この記事では確かめていません。

30mAの理由は、読めた範囲の通達の解釈にも、解説にも書かれていない

メーカーの資料が載せている通達の解釈は、30mAと0.1秒を示すだけで、理由は書いていません。通達の全文は開いていないので、ほかの箇所に理由があるかどうかは分かりません。解説の全文も「30mA」で検索しましたが、出てきませんでした。

42Vの記事で、30mAが人体への影響から決まったと書ける根拠は持っていない、と書きました。今回読んだ通達の解釈と解説でも、それは変わりません。

解釈に出てくる定格感度電流は15mAだけで、第29条の解説に理由がある

解釈の全文を「定格感度電流」で検索すると、出てくるのは2か所だけでした。どちらも15mAです。

  • 第29条第2項第五号:水気のある場所以外で、低圧用の機械器具の外箱の接地を省略できる条件として、電気用品安全法の適用を受ける「定格感度電流が15mA以下、動作時間が0.1秒以下の電流動作型」の漏電遮断器
  • 第192条第四号:電気さく用電源装置が使用電圧30V以上の電源から電気を受ける場合に、人が容易に立ち入る場所の電気さくに電気を供給する電路の漏電遮断器として、同じく15mA以下・0.1秒以下

第29条第2項第五号の15mAには、解説が理由を書いています(第192条の解説は、この記事では読んでいません)。第29条の解説はまず、水気のある場所で接地を省略した機器に漏電が起こり、人が触れた場合を取り上げます。そのときは「人体を通して漏電遮断器を作動させることとなり」、可随電流(このあと説明します)を超える電流が流れるおそれがあるので、水気のある場所では接地を省略できない、という説明です。接地のない外箱では、漏電遮断器を動かす電流が人の体を通る、ということです。

そのうえで、15mAとした理由をこう書いています。

規格上、漏電遮断器は定格感度電流の1/2では動作しないことになっており、この不動作電流値と可随電流とを一致させるためである。

可随電流は、解説の言葉では、運動の自由を失わない最大限度の電流です。離脱電流ともいいます。手が離せる電流の上限、と言いかえられます。

15mAの半分は7.5mAです。解説は、実験から「安全な可随電流値は、男性で9mA、女性で6mA程度」と考えられている、と続けています。動かない側の上限を、手が離せる電流に合わせている。15mAという数字は、そう説明されています。9mA・6mAは、42Vの記事の表とは出典も定義も別の値なので、この記事では人体の目安としては使いません。

42Vの記事では、第29条の15mA・0.1秒などの条文の値が、人体への影響から決まったことを示す資料を見ていない、と書きました。そのうち15mAについては、第29条の解説に理由がありました。0.1秒の理由は、解説にも見つけられていません。

漏電遮断器に見えるのは、大地へ抜けた電流だけ

漏電遮断器は、電線の行きと帰りの電流の差を見ています。正常なら差はほとんどなく、どこかで電流が大地へ抜けると、その分だけ差が出ます(仕組みは配線用遮断器の記事で書きました)。

電流がどこを通って帰るかで、漏電遮断器に見えるものが変わります。人が感電する場面を、電流の帰り道で3つに分けます。

漏電遮断器に電流が見えるかを3つの場面で示した模式図。人が電線と大地のあいだに入った場合と接地された外箱が地絡した場合は大地へ抜ける電流があり見える(動くのは、その電流が一定を超えてから)が、人が電線と電線のあいだに入った場合は、体から大地へ抜ける分がなければ、行きと帰りに差が出ず見えない。

人が電線と大地のあいだに入ったとき

充電部や、漏電している接地されていない外箱に触れ、足から大地へ電流が抜ける場合です。

このとき、体を流れる電流が、そのまま漏れ電流です。漏電遮断器は、体の電流が一定を超えるまでは動きません。第29条の解説が取り上げていたのは、この場面です。

接地された外箱が地絡したとき

外箱がD種接地されていれば、地絡電流の大部分は接地線を通って大地へ抜けます。この地絡電流が感度を超えていれば、漏電遮断器は動きます。人が触れているかどうかには関係しません。

記事「アース線をつないでも、外箱の電圧はほとんど下がらない」の前提(対地電圧100V、外箱のD種接地100Ω、変圧器側のB種接地10Ω、地絡そのものの抵抗ゼロ)では、地絡電流は0.909Aでした。30mAの約30倍で、42Vの記事でも書いたとおり、確実に動く範囲です。

ただし、切れるまでのあいだ、外箱にはこの前提で最大90.9Vの電位が出ます。そこに濡れた体で触れると、42Vの記事の計算で181.8mAです。足元や靴の抵抗をゼロと置いた、最悪条件の上限です(同記事は、体が並列に入る影響を入れると約179mAとしています)。漏電遮断器がこの場面でしているのは、その時間を短くすることです。

人が電線と電線のあいだに入ったとき

片手で一方の電線に、もう片手でもう一方の電線に触れた場合です。電流は体を通って、もう一方の電線から電源へ帰ります。

このとき、体を通った電流は、行きの電線にも帰りの電線にも同じだけ現れます。体から大地へ抜ける分がなければ、差は出ません。漏電遮断器から見れば、負荷が1つ増えただけです。

これは条文や資料で直接読んだことではなく、行きと帰りの差を見る、という仕組みから言えることです。

30mA形で計算すると、体の電流は3つの帯に分かれる

1つ目の場面、人が電線と大地のあいだに入った場合を、30mA形で計算します。

配線用遮断器の記事で書いたとおり、漏電遮断器には動かない範囲があります。定格感度電流の半分以下では動かず、半分を超えて定格感度電流に届かないあいだは、動くとも動かないとも決まっていません。30mA形なら、15mA以下は動かない側です。

ここに、42Vの記事の値を置きます。体にかかる交流の電圧(ここでは電線と大地のあいだの電圧)を100V・200Vとし、乾いた体を10,500Ω、濡れた体を500Ωとした計算です。42Vの記事は手から手の経路で計算しており、ここではその値を、手から足へ大地に抜ける場面の目安として借ります。足元の抵抗はゼロと置いています。

体を流れる電流30mA形から見た位置
100V・乾いた体:9.5mA15mA以下。規格上、動かない
200V・乾いた体:19.0mA15mAを超え30mA未満。動くとも動かないとも決まっていない
100V・濡れた体:200.0mA30mAを超える。動く

なお、漏電遮断器が見ているのは、その回路の漏れ電流の合計です。ほかの漏れ電流が重なっていれば、動くかどうかは表とずれます。表は、体の電流だけを見た目安です。

対数目盛の数直線。30mA形の漏電遮断器は規格上15mA以下で動かず、15mAを超え30mA未満は決まっておらず、30mA以上で動く。人が電線と大地のあいだに入った場面の体の電流だけを見た目安として、100V・乾いた体の9.5mAは動かない帯、200V・乾いた体の19.0mAは決まっていない帯、100V・濡れた体の200.0mAは動く帯にある。

乾いた体の100Vでは、30mA形は動かない側にいる

9.5mAは、42Vの記事の表で、身体の自由が失われるとされる10mAのすぐ下でした。30mA形の漏電遮断器は、この電流では動かないことになっています。

30mA形が付いていても、この電流は流れ続けます。手が離せなければ、通電した時間が延びます。

濡れた体の100Vでは動くが、切れるまでは200mAが流れる

200.0mAは30mAの6.7倍で、漏電遮断器は動きます。ただし動くのは、200mAが流れ始めてからです。

42Vの記事の表では、100mAが、心室細動により適切な処置が遅れると死に至るとされる値でした。その2倍が、切れるまでのあいだ体を流れます。何秒で切れるかは、規格の表の値をこの記事では確かめていないので、ここには書けません。

0.1秒は、50Hzで5サイクル

0.1秒は、50Hzの交流で5サイクル、60Hzで6サイクルにあたります。短い時間ですが、ゼロではありません。

42Vの記事で見たとおり、通電した時間は、受傷の程度に影響する要因の1つです。高速形の0.1秒は、定格感度電流が流れたときの、切れるまでの時間の上限です。0.1秒なら体に何も起きない、という意味の数字ではありません。0.1秒のあいだに何が起きるかを評価できる資料も、この記事では使っていません。

漏電遮断器がしているのは、電流の流れる時間を区切ること

ここまでを、漏電遮断器ができることとできないことに分けます。

通達の解釈は、感電防止用の漏電遮断装置を、電路の対地絶縁が低下したときに「じん速に自動的に遮断して感電による危険を防止するもの」と位置づけています。できることは、大地へ抜ける電流が感度を超えたときに、それが流れる時間を短くすることです。外箱が地絡した場面では、地絡電流が感度を超えれば動き(さきほどの前提なら30mA形の約30倍)、外箱に電位が出ている時間を区切ります。体が電線と大地のあいだに入ったときも、体の電流が感度を超えれば切ります。

できないことは、次の3つです。

  • 感度に届くまでの電流は、止めるとは限らない(30mA形なら、15mA以下は止めない)
  • 切れるまでのあいだの電流は止めない
  • 電線と電線のあいだに入った電流は見えない

今回読んだ通達の解釈とメーカーの技術資料集は、漏電遮断器を、ほかの手段に重ねるものとして書きます。

安衛則第333条は、漏電遮断装置をつなぐことが困難なときの代わりとして、第2項で機械器具の金属部分の接地を求めています。そのうえで通達の解釈は、漏電遮断装置をつないだ機械器具も接地するのは「当然」としています。

三菱電機の技術資料集は、機械制御盤の感電保護について、直接触れたときの保護の手段としての漏電遮断器は「単独での保護手段としては認められておらず」、他の手段の効果を「補強することが目的」だと書きます。配線用遮断器の記事で引いた規格の序文も、30mA以下のものを、充電部に直接触れたときの付加的な保護手段としても用いる、と述べていました(同記事の記述によります)。

付加的というのは、要らないという意味ではありません。ここからは資料の言葉ではなく、この記事の整理です。接地、絶縁、停電して作業すること、保護具。漏電遮断器はそれらに重ねて置き、どれかが破れたときに、電流の流れる時間を区切る層です。

盤を開けずに確かめられること

自分の現場の漏電遮断器が何mAで、何秒のものか。それを確かめるために、盤の扉を開ける必要はありません。

  • 単線結線図や機器リスト、盤の図面に、遮断器の定格感度電流と動作時間が書かれていれば、そこで分かります。感度と動作時間は別の値なので、両方の欄を確かめます
  • 点検記録に漏電遮断器の項目があれば、何をいつ確かめたかが分かります
  • 分からなければ、設備を管理している人に聞きます。自家用電気工作物なら、電気主任技術者(または保安業務の委託先)です

移動式・可搬式の電動工具を使う作業なら、安衛則第333条の対象かどうかを、事業者や作業の責任者に確かめます。第334条には、第333条を適用しない場合(電気用品安全法の表示が付いた二重絶縁構造のものなど)もあります。安衛則第352条は、第333条第1項の漏電遮断装置について、その日の使用を開始する前に「作動状態」を点検することを事業者に求めています。

感度や動作時間を変えたほうがよいかどうかは、設備ごとの設計と管理の判断です。この記事では、どの値にすべきかを勧めません。テストボタンで分かることと分からないことは、配線用遮断器の記事に書きました。

まとめ

  • 安衛則第333条も解釈第36条も、漏電遮断器の感度と動作時間を数字では決めていない
  • 「おおむね30ミリアンペア」「0.1秒以下」は、昭和44年の通達による安衛則第333条の解釈にある(電流動作形の場合)。この記事では、通達そのものではなく、メーカーの技術資料の掲載で読んだ
  • 製品の区分では、高感度形が定格感度電流30mA以下、高速形が定格感度電流での動作時間0.1秒以内
  • 30mAの理由は、メーカーの資料が載せている通達の解釈にも、解説にも書かれていない(メーカーの技術資料集にある「30mA・s」の説明は、原典を開いていないため使っていない)。0.1秒の理由は、今回読んだ資料に見つけていない
  • 解釈で「定格感度電流」の数字が出てくるのは15mAの2か所だけで(どちらも動作時間0.1秒以下と組)、第29条の15mAについて、解説は、不動作電流(半分の7.5mA)を可随電流に合わせるため、と理由を書いている
  • 漏電遮断器に見えるのは、大地へ抜けた電流だけ。電線と電線のあいだに体が入っても、体から大地へ抜ける分がなければ、その電流は見えない
  • 30mA形は、漏れ電流の合計が15mA以下なら、規格上動かない。人が電線と大地のあいだに入った場面で体の電流だけを見ると(足元の抵抗をゼロと置いた目安)、100V・乾いた体の9.5mAはこの範囲にある
  • 動く場合も、切れるまでのあいだ電流は流れる。同じ場面・同じ置き方で、100V・濡れた体なら200mA
  • 漏電遮断器は、体に電流が流れること自体は止めない。大地へ抜ける電流が感度を超えたときに、流れる時間を区切る装置。接地・絶縁・停電作業・保護具に重ねる層として働く
  • 確かめるのは図面・記録と、管理している人。盤を開ける必要はない

この記事の数値について

数値の根拠

  • 安衛則第333条第1項・第2項、第352条 ── e-Gov 法令検索の労働安全衛生規則(2026年10月1日施行、令和八年厚生労働省令第百十六号による改正の版)。第333条の条文に、感度や動作時間の数値はありません
  • 「動作感度電流がおおむね30ミリアンペア」「電流動作形にあっては0.1秒以下」── 昭和44年2月5日付け基発第59号による解釈。三菱電機「三菱ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器 技術資料集」(Y-0657D)8.9.3が「解釈例規」として掲載しているものを読みました。通達そのものは開いていません
  • 解釈第36条第1項、第29条第2項第五号(15mA以下・0.1秒以下)、第192条第四号(同) ── 経済産業省が公開している解釈のPDF。表紙の改正履歴の最後は「20251104保局第2号 令和7年11月20日付け」です。全文を検索し、「30mA」が出てこないこと、「定格感度電流」がこの2か所だけであることを確かめました
  • 「特に示していないが」「15~50mA程度」(第36条の解説)、15mAの理由と「男性で9mA、女性で6mA程度」(第29条の解説) ── 経済産業省が公開している「電気設備の技術基準の解釈の解説」(令和7年11月20日改正)
  • 高感度形(30mA以下)、高速形(定格感度電流での動作時間0.1秒以内)、定格感度電流の意味 ── 三菱電機 FA よくあるご質問 No.12757、No.12755、No.12762
  • 漏電遮断器を単独の保護手段としない記述 ── 上記の技術資料集 7.3.4
  • 定格感度電流の半分以下では動かないこと ── 第29条の解説の記述と、配線用遮断器の記事の記述(同記事は JIS C 8201-2-2:2011 によっています)
  • 人体の電流と反応(10mA、100mA)、受傷に影響する要因 ── 記事「濡れた手なら、42Vでも心室細動の電流が流れうる」の出典(安全衛生マネジメント協会の教材)の値をそのまま使っています。人体抵抗(乾燥10,500Ω、濡れ500Ω)は、同記事が教材の値(皮膚表面10,000Ω以上、内部約500Ω)から置いた値です(濡れ側は皮膚をゼロと置いています)

こちらで計算したもの

  • 30mA × 1/2 = 15mA、15mA × 1/2 = 7.5mA
  • 9.5mA(100 ÷ 10,500)、19.0mA(200 ÷ 10,500)、200.0mA(100 ÷ 500)は、42Vの記事の計算値です(同記事では手から手の経路)。人が電線と大地のあいだに入った場面に当てはめ、足元の抵抗はゼロと置いています
  • 200.0 ÷ 30 ≒ 6.7倍
  • 0.1秒 × 50Hz = 5サイクル、0.1秒 × 60Hz = 6サイクル
  • 0.909A、90.9V、181.8mA、約179mA、0.909Aが30mAの約30倍であることは、アース線の記事と42Vの記事の計算値をそのまま使っています

書かなかったこと

  • 30mAという値の理由 ── メーカーの資料が載せている通達の解釈にも、解説にも書かれていません(通達の全文は開いていません)。メーカーの技術資料集には、海外の研究者の研究をもとにした「30mA・s」という考え方の説明がありますが、原典を開いておらず、人体の値の出典も42Vの記事と別のため使っていません
  • 0.1秒という値の理由 ── 今回読んだ資料に見つけていません
  • 定格感度電流を超える電流のときの動作時間 ── 規格(JIS C 8201-2-2)の表にあり、この記事のためには開いていません
  • 0.1秒のあいだに人体に何が起きるか ── 時間の軸を持つ人体反応の資料(IEC 60479 など)は有償で、開いていません
  • 内線規程の漏電遮断器の規定 ── 有償で、開いていません
  • 解説が参照先に挙げている「低圧電路地絡保護指針」(JEAG 8101-1971)の本文 ── 開いていません
  • 感度・動作時間をいくつにすべきか、テストボタンの押し方、点検のやり方 ── 設備ごとの判断と、現場の手順によるため

参考にした資料

条文・解説(閲覧日 2026-10-04)

メーカーの公開資料(閲覧日 2026-10-04)

開いていないもの

  • 昭和44年2月5日付け基発第59号の通達本文、JIS C 8201-2-2、IEC 60479、内線規程、JEAG 8101-1971 ── 上記のとおり、開いていません。JIS・IEC・内線規程は有償です

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