保護と保安

「0.1メガオーム以上」は、健全という意味ではない ― 絶縁抵抗の測り方と、値の読み方

点検表に「0.15メガオーム」と書きます。基準は0.1メガオーム。だから合格。その合格は、何に合格したのでしょうか。省令が定めているのは、使ってよい下限です。「この電路は健全である」という意味ではありません。そしてその値を何ボルトで測るのか...
保護と保安

配線用遮断器は、地絡を地絡として見ていない ― 漏電遮断器と、何が違うのか

漏電遮断器は、0.03アンペアの差で動きます。定格100アンペアの配線用遮断器は、100アンペア流れても動きません。3000倍以上ちがう数字で動く2つが、同じくらいの大きさで盤の中に並んでいます。そもそも、この2つは同じものを測っていません...
インバータと制御

入力電流を歪ませているのは、ダイオードではない

インバータは、交流を一度直流に直してから、また交流に作り直します。その「一度直流に直す」ところで、電源から吸う電流が歪みます。整流しているのだから仕方がない ── そう思われがちですが、歪ませているのはダイオードではありません。犯人は、その...
電力と力率

進相コンデンサを入れても、モータの電流は減らない

力率が悪いから、進相コンデンサを入れる。よく聞く話です。ただ、コンデンサを入れても、モータに流れる電流は1アンペアも減りません。減るのは別の場所です。そして、どこが減るかは、コンデンサをどこに入れたかで変わります。モータが引いている電流は、...
電力と力率

三相はなぜ3本で足りるのか ──「1.73倍」が付く場所

工場の動力に来ている線は3本です。単相なら、行きと帰りで2本。それを3組そろえれば6本のはずですが、実際に盤から出ているのは3本しかありません。どこで減ったのか。そして、三相を扱うと必ず出てくる「1.73倍」は、どこから来るのか。この記事は...
インバータと制御

回転数を落としても、電気代が下がらない機械がある ― インバータの省エネは、相手で決まる

インバータを入れた理由が、省エネではないことがあります。速度を落としたい。それだけの理由で、直入の回路をインバータに置き換える。そして、よく聞く言い方があります。「インバータを入れれば省エネになる」半分は正しく、半分は違います。省エネになる...
保護と保安

サーマルリレーは、モータの温度を見ていない ― 誰が、何から、モータを守っているのか

サーマルリレーは、電気の仕事をしていれば、たいてい一度は触ります。交換も、整定も、トリップしたあとのリセットも。では、あれは何を見て動いているのか。「熱で動く」までは、たいてい知られています。問題は、誰の熱かです。手元の盤で確かめられます。...
誘導電動機

スターデルタ始動でも、モータの発熱は減らない ― 始動方式で何が変わり、何が変わらないのか

モータを、そのまま電源につなぐ。これを直入(じかいれ)始動といいます。それだけで、定格の6倍の電流が流れます。そのとき、回転子の発熱は定格運転の37倍です。(電流が6倍になる理由は記事「始動電流は6倍なのに、始動トルクは1.5倍しか出ない」...
誘導電動機

極数を増やせばインバータは要らないのでは? ― 極数と同期速度の話

極数が多いほど回転は遅くなります。では遅く回したいとき、最初から極数の多いモータを選べばインバータは要らないのか。回転磁界が1周期あたり磁極1対ぶんしか進まない、というところから答えを出します。
誘導電動機

すべり4%は、そのまま4%が熱になる ― 誘導電動機の損失とすべりの関係

誘導電動機のすべりは、そのまま「二次入力のうち熱になる割合」です。等価回路の r₂/s を2つに分けるだけで、効率の天井が見えてきます。