外部委託の月次点検は外観点検・測定・問診 ― 漏えい電流の判定値はどこにあるか

外部委託の月次点検は外観点検・測定・問診の3つ。判定の値は内規の月次点検の要件になく、確かめる先は保安規程と委託先 受変電と保全

月に一度(設備によっては隔月や3か月に1回など)、委託先の技術者による点検があり、報告書が届きます。そこには電圧、電流、漏えい電流の数字が並んでいます。

この点検は、何を確かめているのか。その数字の良し悪しを分ける値は、どこに書いてあるのか。

経済産業省の「主任技術者制度の解釈及び運用」(以下、内規)のうち、外部委託の審査基準は、月次点検を「外観点検」「測定」「問診」の3つで組んでいます。測定は、電圧・負荷電流と、B種接地工事の接地線に流れる漏えい電流です。一方で、判定の値は、内規の月次点検の要件(4.(7)②)にも、中国四国産業保安監督部が示す「保安規程別紙(例示)」の表にも書かれていません。確かめる先は、自分の事業場の保安規程と、点検をした委託先(自社で選任している事業場なら主任技術者)です。

内規の定義では、月次点検は設備を運転したまま行う点検

月次点検を定義している文書の1つが、冒頭で挙げた内規です。内規の4.(7)①ニは、月次点検と年次点検をこう分けています。

点検内規4.(7)①ニの定義(原文)
月次点検規則第53条第2項第5号に基づき委託契約書に頻度を定める点検であって、設備が運転中の状態において行うもの
年次点検主として停電により設備を停止状態にして行う点検

月次点検は、設備が運転中の状態において行う点検と定義されています。一方、年次点検の定義には「主として」が付きます。停電して行うのが年次点検の基本ですが、定義の上では、それだけに限られていません。

中国四国産業保安監督部が公開している「保安規程別紙(例示)」も、運転中か停止かで分けています。ただし、こちらは月次点検の側にも「主として」が付きます。

月次点検は、主として施設の運転中に行う点検、測定及び試験をいう。

回数は、外部委託の事業場では告示(平成15年経済産業省告示第249号)の第4条が決めています。原則は「毎月一回以上」で、設備の条件によって隔月や3か月に1回になる需要設備もあります(第6号の小規模高圧需要設備には別の定めがあります)。名前に「月次」と付いていても、毎月とは限りません。号ごとの回数は、記事「年次点検は年1回」は誰が決めたのかに書きました。

内規の4.は、電気主任技術者を選任せずに外部へ委託する「外部委託承認」の審査基準です。自社で主任技術者を選任している事業場では、点検の中身や頻度を定める場所は保安規程になります(外部委託の事業場にも保安規程はあります)。施行規則第50条第3項第3号が、保安規程に「巡視、点検及び検査に関すること」を定めさせているからです。

内規が月次点検に求めているのは、外観点検・測定・問診の3つ

内規4.(7)②は、月次点検を「次に掲げる要件の全てに従って行うこと」としています。その要件は、イ・ロ・ハの3つです。

  • イ 外観点検
  • ロ 測定(電圧・負荷電流と、漏えい電流)
  • ハ 問診

なお、②の柱書(イ・ロ・ハの前に置かれた本文)には、月次点検を遠隔地で行える場合の定めもあります。需要設備では、告示第4条第8号ロの需要設備のうち、内規の別紙が定める要件を満たし、遠隔地から適確に行える場合に限られます。この別紙は、中国四国の保安規程別紙とは別の文書です。遠隔地で行う場合も3か月に1回以上は現地で行い、遠隔地で行う旨を保安規程に規定します。

外観点検は、5つの項目を9つの区分の設備に当てる

外観点検について、内規は、見る項目を(イ)点検項目、見る設備を(ロ)対象設備等として、分けて書いています。表の左右は1行ずつ対応していません。左の項目を、右の設備それぞれに当てる組み立てです。

見る項目(内規②イ(イ))見る設備(内規②イ(ロ))
(a)電気工作物の異音、異臭、損傷、汚損等の有無(a)引込設備(区分開閉器、引込線、支持物、ケーブル等)
(b)電線とそれ以外の物との離隔距離の適否(b)受電設備(断路器、電力用ヒューズ、遮断器、高圧負荷開閉器、変圧器、電力用コンデンサー及びリアクトル、避雷器、計器用変成器、母線等)
(c)機械器具、配線の取付け状態及び過熱の有無(c)受電盤・配電盤
(d)接地線等の保安装置の取付け状態(d)接地工事の施設状況(接地線、保護管等)
(e)その他必要に応じて、保安規程に定める項目(e)構造物(受電室建物、キュービクル式受電設備・変電設備の金属製外箱等)・配電設備
(f)発電設備(原動機、発電機、始動装置等)
(g)蓄電池設備
(h)負荷設備(配線、配線器具、低圧機器等)
(i)その他必要に応じて、保安規程に定める設備

(e)と(i)は、保安規程に委ねる受け皿です。見る範囲は、引込設備から受電設備、配電盤、発電設備や蓄電池設備、そして負荷設備の配線や低圧機器までです。受変電設備だけではありません。

外観点検をどう行うかは、内規②には書かれていません。中国四国産業保安監督部の「保安規程別紙(例示)」は、こう定義しています。

外観点検とは、次に掲げる項目について運転中の施設を肉眼又は双眼鏡によるほか、音響、臭覚及び温度計等により点検することをいう。

目で見て、音を聞き、においをかぎ、温度を見る。運転中の設備に対して行う点検です。運転を止めて手指を接触させて確かめる点検(観察点検)は、後で見るとおり、この別紙の需要設備の表では年次点検の欄にだけ○が付きます。

測定は、電圧・負荷電流と、B種接地工事の接地線の漏えい電流

内規②ロは、確かめる項目と、そのための測定を2組挙げています。左が確かめたいこと、右が測るものです。

確かめること(原文)測定(原文)
電圧値の適否及び過負荷等電圧、負荷電流測定
低圧回路の絶縁状態B種接地工事の接地線に流れる漏えい電流測定

低圧回路の絶縁状態を、B種接地工事の接地線を流れる電流で見る。内規が書いているのは、この組み合わせまでです。B種接地線の漏えい電流で見るのは、方法の1つです。経済産業省の「主任技術者制度に関するQ&A」は、測定方法がB種接地線に限られるのかという問いに、こう答えています。

低圧回路の絶縁状態を確認するための一例を記載しております。電路ごとの絶縁状態を確認する方法もあります。

続けて、B種接地線の漏えい電流が「過大の場合は、電路ごとに絶縁状態を確認することとなります」とあります。B種接地線の漏えい電流は低圧回路の絶縁状態を見る方法の一例で、それが過大なら電路ごとに確かめる、という関係です。

接地線のどこに測定器を当てるか、どの機器を使うかは、内規②にも、Q&Aのこの問いにも書かれていません。

問診 ― 設置者と従事者に、異常がなかったかを聞く

3つ目に、測定器を使わない項目が来ます。

イ及びロの点検のほか、設置者及びその従事者に、電気工作物の異常等がなかったか否かの問診を行い、異常があった場合には、電気管理技術者等としての観点から点検を行う。

聞かれる側は、設置者と、そこで働く人です。点検の日以外に起きたことは、この問診を通って点検の中に入ってきます。

中国四国産業保安監督部による条文の見本「保安規程条文(例)(外部委託法人用)」は、第13条第2項で同じことを「日常巡視等において異常等がなかったか否かの問診」と書いています。日常の巡視をしている人の答えが、点検の材料になるという書き方です。

問診で異常が分かれば、委託先(個人の電気管理技術者か電気保安法人)の技術者は電気管理技術者等としての観点から点検する、というのが引用の後半です。

中国四国の保安規程別紙(例示)は、設備ごとに月次と年次を○で分けている

内規の書き方は、項目が先にあって、設備が後に来ます。これとは逆に、設備を先に立てて、設備ごとに点検の項目を並べた表の例が、同じ監督部のサイトの「保安規程について」のページにあります。ページ上の名前は「点検基準表(例)(外部委託用)」、PDFの題の頭には「保安規程別紙(例示)」とあり、点検、測定及び試験の基準の例示だと続きます。

1ページ目には、こう添えてあります。

当保安規程別紙(例示)については、従来の保安規程本文と組み合わせて使用してください。また、必要に応じ内容を修正して使用してください。

このまま使うことを求めた文書ではありません。外部委託の事業場が保安規程を作るときの見本です。問診のところで引いた条文例も、第13条第1項で、巡視、点検及び試験は「別表に定める基準に従い実施する」としています。この条文例は、巡視・点検・試験の基準を本文に並べず、別の表に任せる、という形です(条文例の「別表」が、この別紙と同じ文書かどうかは確かめていません)。

点検の回数について、この別紙は「月次点検の実施回数は、経済産業省「告示第249号」に基づくものとする」としています。年次点検は「1年に1回以上」です。

月次点検に○が付く項目

別紙の4(1)は、需要設備の表です。電気工作物ごとに点検の項目が並び、月次点検・年次点検の欄に○が付いています。月次点検に○が付いているものを抜き出すと、次のとおりです(設備名は表の言葉のまま。一部を省略しました)。

電気工作物月次点検に○が付く項目
責任分界となる開閉器、引込線等外観点検
遮断器、開閉器外観点検
断路器、電力用ヒューズ、避雷器、計器用変成器、母線、電力用コンデンサ、その他高圧機器外観点検
変圧器外観点検、漏えい電流測定
配電盤及び制御回路外観点検、電圧・電流測定
受電設備の建物・室、キュービクルの外箱外観点検
接地装置外観点検
電気使用場所の設備(電動機、照明装置、配線及び配線器具など)外観点検
非常用予備発電設備外観点検、始動停止試験、発電電圧・周波数等測定
蓄電池設備(蓄電池、充電装置)外観点検
絶縁監視装置外観点検、設定値確認・検知動作試験、自動伝送試験

内規の2つの測定に名前が近いのは、表の「変圧器」の行の漏えい電流測定と、「配電盤及び制御回路」の行の電圧・電流測定です。この対応は、項目の名前から私が読み取ったものです。

月次点検の欄に○が付くのは、外観点検と、いくつかの測定・試験だけです。観察点検、絶縁抵抗測定、内部点検は、月次の欄に1つも○がありません。

非常用予備発電設備の始動停止試験は、月次と年次の両方に○があります。年次の○には※1が付き、別紙の注(火力発電所の表の下にあります)は「※1を付した項目は、自動で起動及び停止を行うものとする。」です。

絶縁監視装置という設備名と、その設定値確認・検知動作試験・自動伝送試験は、内規の②には出てきません。装置がある事業場では、装置そのものが働くかも月次点検で確かめる、という例になっています。

別紙の需要設備の表では、観察点検と内部点検は年次点検の欄にある

同じ表で、年次点検の欄にだけ○が付く項目もあります。観察点検、絶縁抵抗測定、継電器動作試験、絶縁油の点検・試験、内部点検、接地抵抗測定などです。

観察点検の定義は、外観点検とはっきり違います。

観察点検とは、施設の運転を停止して、上記点検のほか、手指を接触させて点検することをいう。

設備を止めて、手で触れて確かめる点検は、この別紙では、需要設備の表で年次点検の側にあります。

判定の値は、保安規程と委託先で確かめる

報告書の電圧や漏えい電流の数字は、何と比べて良し悪しが決まるのか。

内規②・中国四国の別紙の表・Q&Aの該当の問いに、月次点検の数字の基準は見当たらない

内規②、別紙(例示)の表、Q&Aの該当の問いの3つを、数字を探しながら読みました。

  • 内規②ロは、何を確かめるために何を測るかを書いているだけで、電圧・負荷電流・漏えい電流の値は書いていない
  • 別紙の表には、MΩ、Ω、mA、Vの付いた値が1つも出てこない
  • Q&Aは「過大の場合は」と書くだけで、何ミリアンペアから過大なのかは書いていない

公開されているこれらの箇所は、月次点検で何を見るかは定めていても、測った数字の合否の線は示していません。ここまでが、原文から言えることです。

内規に出てくる50mAは、警報の設定の上限

内規の全文を「ミリアンペア」で検索すると、出てくるのは1か所だけです。4.(7)⑤、低圧電路の絶縁状態を監視する装置(絶縁監視装置)の警報についての部分です。

警報動作電流(設定の上限値は50ミリアンペアとする。)以上の漏えい電流が発生している旨の警報

この50mAは、警報が鳴る電流の設定に上限を付けたものです。⑤が適用されるのは、告示第4条第8号イからハの需要設備の承認の場合に限られます。第8号は、第7号の設備条件を満たす需要設備のうち、絶縁監視装置を持つものについて、月次点検の頻度をイ・ロ・ハごとに決めています。イは、絶縁監視装置の代わりに、非常時に使う設備への電路以外の低圧電路に漏電遮断器を設置したものでもかまいません。ロ・ハには、遠隔からの点検の措置や、負荷の監視と主遮断装置等の更新といった条件がさらに付きます。

⑤の中身は次のとおりです。委託先の技術者は、警報を連続して5分以上受けたとき、または5分未満の警報を繰り返し受けたときに、原因を調べて必要な措置を講じます。そして、警報を受信した記録を3年間残します。

月次点検で測った漏えい電流の数字を、この50mAと比べて合否を決める、という書き方は、私が読んだ内規・中国四国の別紙・Q&Aにはありません。中国四国の外部委託法人用の条文例も、第13条第5項で同じ上限を絶縁監視装置の警報の項として書いています。設定の上限と、測った値の判定は、別の話です。

もう1つ、混同しやすい数字があります。記事「0.1MΩ以上」は、健全という意味ではないで触れた、電気設備の技術基準の解釈第14条の「1mA以下」です。これは低圧電路について、絶縁抵抗の測定が困難な場合に、使用電圧が加わった状態の漏えい電流で代わりに判定する基準で、B種接地線を流れる電流の判定値として書かれたものではありません。

年次点検の項目は、省令と解釈の条文を指している

数字の基準へのつながりがはっきり書かれているのは、年次点検のほうです。内規③は、年次点検を「月次点検に係る②の要件に加え」て行う、としています。内規③ロは、年次点検で確かめる項目の最初の2つを、条文を名指しして書いています。

  • (イ)低圧電路の絶縁抵抗が、電気設備に関する技術基準を定める省令第58条に規定された値以上であること(このあとに、高圧電路が大地及び他の電路と絶縁されていること、が続きます)
  • (ロ)接地抵抗値が、電気設備の技術基準の解釈第17条に規定された値以下であること

省令第58条の値が「使ってよい下限」であって健全の意味ではないことは、上の「0.1MΩ以上」の記事で扱いました。接地抵抗の数字が測り方で何を指すかは、記事三極法・二極法・クランプ式は、同じものを測っていないで書きました。

数字の代わりに書いてあるのは、判断したあとの動き

内規②に月次点検の数字の基準は書かれていませんが、内規①には、判断のあとに誰が何をするかが書いてあります。

  • 委託先の技術者は、点検の結果から技術基準への「不適合又は不適合のおそれがあると判断した場合は、修理、改造等を設置者に指示又は助言する」(内規①ホ)
  • 設置者は、結果の報告を受け、その記録を確認し保存する(内規①ハ)

同じ条文例の第13条第4項は、設置者の側の動きを書いています。不適合または不適合のおそれがあると報告されたら、修理、改造、移設、使用の一時停止や制限などの措置を講じる、という内容です。

外部委託の事業場では、月次点検の数字を見て、技術基準への不適合やそのおそれを判断するのは委託先の技術者で、その判断を受けて直すのは設置者です。判断に使った線は、私が読んだ公開の文書には出てきません。確かめる先は、判断した本人と、事業場の保安規程と、そこから参照される表です。

自分の事業場の月次点検を確かめるときに開く文書と、聞く相手

報告書の数字の基準を知りたいとき、開くのは盤やキュービクルの扉ではなく、文書です。

  • 保安規程:巡視、点検及び検査について定めた条(中国四国産業保安監督部の外部委託法人用の条文例では、巡視、点検及び試験を定めた第5章「保守」の第13条)と、そこから参照される表など(同じ条文例では「別表」)。何を、どの頻度で点検するかを定める場所です。中国四国の例示の別紙のように判定の値がない表もあり、その場合は下に挙げる相手に聞きます
  • 委託契約書:外部委託の事業場の場合。内規4.(7)は、月次点検の内容を含む事項を「委託契約書等から確認できること」としています
  • 点検の報告と記録:外部委託の事業場では、設置者が報告を受け、記録を確認し保存します(内規①ハ)。前回の数字と並べて見られます

聞く相手は、事業場の形と、聞きたいことの種類で変わります。

  • 外部委託の事業場:委託契約の相手方(電気管理技術者、または電気保安法人)。報告書の数字を何と比べて判断したのかは、判断した本人に聞くのが確実です
  • 自社で選任している事業場:選任されている電気主任技術者
  • 制度そのものの疑問:事業場を管轄する産業保安監督部。Q&Aの表紙も「事業場を管轄する産業保安監督部等に事前にご相談下さい」と書いています

外部委託の事業場なら、設置者は月次点検の日に問診で聞かれる側でもあります。前回からの間に気づいたことを伝え、報告書の数字のうち気になるものについて、何と比べて判断したのか、前回からの変化をどう見たのかを尋ねます。点検の日に設置者の側からできることは、気づいたことを伝えることと、判断の基準を尋ねることの2つです。

まとめ

  • 外部委託の審査基準である内規4.(7)①ニの定義では、月次点検は設備を運転したまま行う点検。回数は外部委託の事業場では告示第249号第4条で、毎月とは限らない
  • 内規4.(7)②は、月次点検を外観点検・測定・問診の3つで組んでいる
  • 内規の外観点検は、異音・異臭・損傷・汚損、離隔距離、取付け状態と過熱、接地線等の保安装置などを、引込設備から負荷設備まで9つの区分の設備に当てる
  • 内規の測定は2つ。電圧と負荷電流、それにB種接地工事の接地線を流れる漏えい電流。漏えい電流のほうは、Q&Aによれば低圧回路の絶縁状態を見る「一例」で、過大なら電路ごとに確かめる
  • 内規の問診は、設置者と従事者に異常がなかったかを聞く項目
  • 中国四国産業保安監督部の保安規程別紙(例示)は、設備ごとに月次と年次を○で分けた見本。その需要設備の表では、月次の○は、外観点検と、一部の測定・試験だけ。観察点検(運転を停止し、手指を接触させる)は年次
  • 内規②・中国四国の別紙の表・Q&Aの該当の問いには、月次点検の測定の合否の数字は書かれていない。内規の50mAは、絶縁監視装置の警報の設定の上限(告示第4条第8号のイからハに当たる需要設備の承認に限る)で、測った値の合否の線ではない
  • 開く文書は保安規程とそこから参照される表、委託契約書、点検の記録。聞く相手は委託先か主任技術者、制度の疑問は管轄の産業保安監督部

この記事の数値について

数値の根拠

私は月次点検を行う立場ではありません。保全をしていた工場では電気主任技術者が選任されており、外部委託の月次点検を受ける側でもありませんでした。プラントの電気保全を8年あまりやり、日常点検や定期点検をしてきました。電験三種は2026年8月のCBTで合格しましたが、免状はまだ交付されていません。ここに書いたのは、公開されている条文と、経済産業省・中国四国産業保安監督部の文書を原文で読んだ記録です。

月次点検・年次点検の定義、月次点検の外観点検の項目と対象設備、2つの測定、問診、年次点検の項目、遠隔地で行う場合も3か月に1回以上は現地で行うこと、絶縁監視装置の警報の「設定の上限値は50ミリアンペア」と、警報を連続5分以上または5分未満を繰り返し受けた場合という条件、受信の記録の3年間の保存、指示・助言と記録の確認は、主任技術者制度の解釈及び運用(制定 20210208保局第2号、閲覧日のPDFの表紙で最後の改正 20250318保局第1号 令和7年4月1日)の4.(7)①ハ・ニ・ホ、②、③、⑤によります。50mAの適用が告示第4条第8号イからハの需要設備の承認の場合に限られることも、同⑤の括弧書きによります。月次点検の内容を含む事項を委託契約書等から確認できることとする点は、同4.(7)の柱書によります。

問診の「日常巡視等において」、巡視・点検・試験を「別表に定める基準に従い」行うこと、第4項の措置、第5項の50mAの上限は、中国四国産業保安監督部の「保安規程条文(例)(外部委託法人用)」第13条によります。

月次点検の回数の「毎月一回以上」は、平成15年経済産業省告示第249号の第4条第10号によります。隔月や3か月に1回になる需要設備があることは、同第7号から第9号によります。50mAの適用先として書いた第8号の需要設備の中身(第7号の設備条件、絶縁監視装置、イの漏電遮断器、ロ・ハに付く条件)は、同第8号によります。

点検の種類の定義、点検の実施回数、1ページ目の注記、外観点検・観察点検の定義、需要設備の表の○の位置と※1の注は、中国四国産業保安監督部の「保安規程別紙(例示)」によります。このPDFには作成日・改訂日の表示がありません。表は結合したセルを含むため、どの設備名がどの行にかかるかは、PDFから取り出した文字の位置で読み取りました。記事の表は、そのうち月次点検の欄に○が付く項目を抜き出し、一部の設備(配電設備、小出力発電設備など)を省いたものです。

Q&Aの「一例」「過大の場合は」は、主任技術者制度に関するQ&A(令和8年10月)の、内規4.(7)②ロ(ロ)の問いによります。相談先の案内は、同じQ&Aの表紙によります。

施行規則第50条第3項第3号と第53条第2項第5号は、e-Gov法令検索で確認しました。

電気設備の技術基準の解釈第14条の「1mA以下」と、省令第58条の値が「使ってよい下限」であることは、記事「「0.1MΩ以上」は、健全という意味ではない」に書いたものによります。

参考にした資料

閲覧日はすべて2026年10月5日です。

法令(e-Gov 法令検索)

  • 電気事業法施行規則(平成七年通商産業省令第七十七号) / https://laws.e-gov.go.jp/law/407M50000400077 / 確認した範囲:第50条第3項、第53条第2項第5号

経済産業省

  • 主任技術者制度の解釈及び運用(20210208保局第2号、閲覧日の表紙で最後の改正 20250318保局第1号) / https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/files/syuningijutsusya_naiki.pdf / 確認した範囲:表紙、4.(7)の柱書、①ハ・ニ・ホ、②から⑤、⑥ロ。全文の文字列検索(「ミリアンペア」)
  • 主任技術者制度に関するQ&A(令和8年10月) / https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/files/syuningijutsusya_qa.pdf / 確認した範囲:表紙、内規4.(7)②ロ(ロ)の問い
  • 平成十五年経済産業省告示第二百四十九号(電気事業法施行規則第五十二条の二第一号ロの要件等に関する告示) / https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/files/tenkenhindokokuji.pdf / 確認した範囲:改正履歴の最終行(令和八年十月一日 同第一二七号。この改正の中身は開いていません)、第4条柱書、第6号から第11号

産業保安監督部

  • 中国四国産業保安監督部「保安規程について」 / https://www.safety-chugoku.meti.go.jp/electric/safetyRegulations.html / 確認した範囲:保安規程に定める事項、届出に必要な書類(様式)の資料名とリンク
  • 中国四国産業保安監督部「保安規程別紙(例示)」(ページ上の名前は「点検基準表(例)(外部委託用)」) / https://www.safety-chugoku.meti.go.jp/electric/applicationform/08tenkenkijyun_gaibuitaku.pdf / 確認した範囲:全7ページ(需要設備の表を中心に使用)
  • 中国四国産業保安監督部「保安規程条文(例)(外部委託法人用)」 / https://www.safety-chugoku.meti.go.jp/electric/applicationform/04hoankitei_houjin.pdf / 確認した範囲:第6条第2項、第12条第2項、第13条第1項から第5項の前半
  • 中国四国産業保安監督部「点検基準表(例)」 / https://www.safety-chugoku.meti.go.jp/electric/applicationform/07tenkenkijyun.pdf / 画像のPDFで、文字を読み取れませんでした
  • 関東東北産業保安監督部「外部委託承認制度」 / https://www.safety-kanto.meti.go.jp/electric/jikayou/e_gaibuitaku.html / 確認した範囲:点検に関する資料のリンク(リンク先の「自家用電気工作物の標準的な点検項目について」は、文字を読み取れませんでした)

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