力率割引の85%基準を約款の原文で確かめる|6社の高圧の条項と、進相コンデンサの入れすぎ

受電盤のメーターを見上げて記録をつける作業服の男性と、力率割引の85%基準・計る時間・割引の上限をまとめたアイキャッチ画像 電力と力率

高圧の力率割引は、今回約款の原文を確かめた6社では、表1の条項のどれも85%が基準でした。85%より1%良ければ基本料金を1%引き、1%悪ければ1%足します。力率は100%を超えず、進み力率(電流が電圧より進んだ状態)も100%として数えるので、割引は最大15%で頭打ちです。

一方で、軽負荷(使っている負荷が少ないとき)に進み力率にならないよう求める条項を置いている会社もあります。日本電気技術者協会の解説によると、設備の側では、軽負荷のときに進み力率になると電圧が上がることがあります。

確かめた6社は、東京電力エナジーパートナー、関西電力、中部電力ミライズ、東北電力、九州電力、北海道電力です。

確かめた6社の高圧の条項(2026年10月時点)は、どれも85%基準

まず1社、東京電力エナジーパートナーの条文を読む

まず1社を全文で読みます。東京電力エナジーパートナーの「電気需給約款[特別高圧・高圧]」(2026年4月1日実施)、15(ベーシックプラン)の中の「力率割引および割増し」です。

(イ) 力率は,その1月のうち毎日午前8時から午後10時までの時間における平均力率(瞬間力率が進み力率となる場合には,その瞬間力率は,100パーセントといたします。)といたします。この場合,平均力率は,託送約款等に定めるところにより算定された値といたします。なお,まったく電気を使用しないその1月の力率は,85パーセントとみなします。

(ロ) 力率が,85パーセントを上回る場合は,その上回る1パーセントにつき,基本料金を1パーセント割引し,85パーセントを下回る場合は,その下回る1パーセントにつき,基本料金を1パーセント割増しいたします。

読み取れることは4つです。

  • 計るのは、毎日午前8時から午後10時まで
  • その時間の平均をとって、1か月の力率にする
  • 瞬間的に進み力率になったときは、100%として数える
  • 85%より1%良ければ基本料金を1%引き、1%悪ければ1%足す

進相コンデンサは、力率を良くするために入れるコンデンサです。需要家(電気を買って使う側)の設備では、コンデンサの進みの電流が、負荷の電流の遅れの成分(無効分)を上回ると、進み力率になります。

同じ約款の市場調整ゼロプランと市場価格連動プランも、「ベーシックプランに準じて適用いたします」としています。

6社を並べる

同じことを、ほかの5社の文書でも確かめました。文書の呼び名は、会社によって約款・供給条件・要綱と違います。この記事では、まとめて約款と呼びます。

表1は、各社の文書から力率割引の条項を抜き出したものです。版は、2026年10月5日に各社のページで確かめた、その日に適用されている版です。

表1 確かめた6社の力率割引の条項

会社文書(版)条項計る時間進み力率基準と割引力率の保持の条項
東京電力エナジーパートナー電気需給約款[特別高圧・高圧](2026年4月1日実施)15 ベーシックプラン (4)ハ午前8時〜午後10時100%とする85%、1%につき1%見当たらない
関西電力高圧電力AS 主契約料金表(2025年4月1日実施)/電気供給条件(特別高圧・高圧)(同)料金表 8(3)8時〜22時100%とする85%、1%につき1%あり(27)
中部電力ミライズ基本契約要綱(高圧)(2026年4月1日実施)15 高圧業務用電力 (5)ハ午前8時〜午後10時100%とする85%、1%につき1%見当たらない
東北電力電気供給実施要綱(高圧)業務用電力(2026年4月1日実施)5 料金 ⑶午前8時〜午後10時100%とする85%、1%につき1%見当たらない(電気標準約款[高圧])
九州電力標準供給条件(2026年4月1日実施)14 業務用電力 (5)ロ午前8時〜午後10時100%とする85%、1%につき1%あり(29)
北海道電力電力契約標準約款(高圧)(2026年2月1日実施)14 業務用電力 (5)ハ午前8時〜午後10時100%とする85%、1%につき1%あり(31)

表の読み方と、確かめた範囲

割引の条項は、6社とも同じ形です。違いは書き方の細部だけです。関西電力は、時刻が「8時から22時」の24時間制です。九州電力は、平均力率の算定の話を時間の指定のすぐあとに入れています。

関西電力と東北電力は、メニューごとに文書が分かれています。今回開いたのは、関西電力は高圧電力AS、東北電力は業務用電力の1つずつです。ほかの4社の文書は、1つの文書の中に複数のメニューがあります。表には、そのうち1つのメニューの条項を載せました。

表の右端の「見当たらない」は、その文書の全文を文字で検索して「力率の保持」「進相」が出てこなかった、という意味です。ほかの文書に書かれているかどうかまでは、この検索では分かりません。

なお、中部電力ミライズを除く5社は、2026年11月1日実施の版もすでに載せています。中部電力ミライズは、11月1日実施の要綱の掲載を確かめていません。その5社については、11月1日実施の版にも、進み力率を100%とする文と、1%につき1%の文があることを文字検索で確かめました。

北陸電力と四国電力は、高圧の約款の原文を公式サイトで見つけられませんでした。中国電力と沖縄電力は今回開いておらず、この4社は表に入れていません。

平均力率は、送配電会社の決め方で計算する

表の6社は、どれも平均力率の計算を自社の文書の中で完結させていません。東京電力エナジーパートナーなら「託送約款等に定めるところにより算定された値」です。関西電力なら「当該一般送配電事業者等が定める託送供給等約款およびその他の供給条件等によって算定された値」です。

託送供給等約款は、送配電会社(電線と変電所を持ち、電気を運ぶ会社)が定める約款です。東京電力パワーグリッドの託送供給等約款(令和8年10月1日実施)では、別表5(平均力率の算定)に計算式があります。

平均力率(%)= 有効電力量 ÷ √(有効電力量² + 無効電力量²)× 100

有効電力量は、仕事に使われた電力量。無効電力量は、電源と、モータの磁界やコンデンサとのあいだを行き来するだけで、仕事に使われない分です。同じ別表5は、有効電力量が零のときは85%とみなす、とも定めています。

ほかの送配電会社の託送供給等約款は、今回開いていません。

力率は1%刻み

力率の数字の丸め方も、確かめた文書に書いてあります。東京電力エナジーパートナーの約款では、4(単位および端数処理)が「力率の単位は,1パーセントとし,その端数は,小数点以下第1位で四捨五入いたします」としています。関西電力の供給条件、中部電力ミライズの要綱、東北電力の標準約款、九州電力の標準供給条件、北海道電力の標準約款にも、同じ文がありました。

95.4%なら95%、95.5%なら96%として、割引の計算に入ります。

確かめた条項では、割引は最大15%。進み力率は100%として数える

100%を超える力率はない

割引は、85%を上回った分だけ付きます。力率は100%より大きくなりません。進み力率になった瞬間は100%として数えるので、進みになっても、その分だけ力率が下がる扱いにはなりません。

そのため、割引のいちばん大きい値は 100 − 85 = 15%です。記事「進相コンデンサを入れても、モータの電流は減らない」で北陸電力の説明から出した「最大でも15%」は、確かめた6社の条文からも同じ数字になります。

割引の数字の上では、100%に近づけるほど増えます。ただ、100%に届いたあとは、コンデンサをさらに足しても割引は1%も増えません。

力率と基本料金の割引・割増しの関係を示す模式図。確かめた6社の高圧の約款の力率割引の条項では、力率85%を基準に、1%上回るごとに基本料金を1%割り引き、1%下回るごとに1%割り増す。力率は100%を超えず、進み力率も100%として数えるので、割引は最大15%で頭打ちになる。

確かめた条項では、夜間は割引の計算に入らない

計る時間は、表1の6社の条項とも、午前8時から午後10時までです。午後10時から翌朝8時までの力率は、条文の上では割引の計算に入りません。逆に、条文は「毎日」としているので、休日でも午前8時から午後10時までは計算に入ります。

夜間に負荷が減り、コンデンサの進みの電流が負荷の遅れの分を上回って、進み力率になったとします。その時間は計算の外にあるので、割引の数字には出てきません。午前8時から午後10時までの時間に進み力率になっても、100%として数えられるだけです。

条文をこう読むと、入れすぎは料金の計算では割増しになりません(ここはこちらの読み方です)。ただし、一部の文書は、料金とは別の条項で進み力率そのものについて書いています。このあとの「一部の約款は、軽負荷のときに進み力率にしないよう求めている」で読みます。

割引されるのは基本料金

条文が割り引くのは「基本料金」です。使った電力量にかかる電力量料金は、力率割引の対象として書かれていません。

基本料金のほかに、力率がかかる料金として、契約電力を超えて使ったときの契約超過金があります。契約超過金の条項は6社の文書すべてにあり、どれも「その1月の力率により割引または割増ししたもの」の1.5倍を契約超過金としています。割引・割増しの元になる金額は、東京電力エナジーパートナー、関西電力、中部電力ミライズの文書で確かめました。契約電力を超えた分(契約超過電力)に、基本料金率(基本料金の単価)を掛けた金額です。ただし、文書によって条件や但し書きがあります。

  • 関西電力(電気供給条件26):契約電力を協議で決める需要家についての条項
  • 東北電力(電気標準約款[高圧]25):契約電力が500キロワット以上の需要家についての条項
  • 北海道電力(電力契約標準約款(高圧)30):「予備電力」の契約電力を超えた場合は、力率による割引・割増しをしない

一部の約款は、軽負荷のときに進み力率にしないよう求めている

「軽負荷時には進み力率とならないように」

今回開いた文書では、6社のうち3社の文書に「力率の保持」という条項があります。関西電力の電気供給条件(特別高圧・高圧)の27はこうです。

⑴需要場所の負荷の力率は,託送約款等に定めるところにより,原則として85パーセント以上に保持していただきます。なお,軽負荷時には進み力率とならないようにしていただきます。

北海道電力の電力契約標準約款(高圧)の31も、同じ2文を置いています。

九州電力の標準供給条件の29は、もう一歩具体的です。

なお,軽負荷時には進相用コンデンサの開放により,進み力率とならないようにしていただきます。また,お客さまの負担で適当な調整装置を需要場所に施設していただくことがあります。

コンデンサを回路から外すことで進み力率を避ける、と方法まで書いています。

東京電力パワーグリッドの託送供給等約款にも、同じ条項があります。平均力率の節で式を引いた約款です。その42(力率の保持)は、高圧と特別高圧について2つを求めています。原則として85%以上に保つことと、軽負荷時に進み力率にしないことです。

今回の文字検索では、3つの文書に力率の保持の条項が見当たりませんでした。東京電力エナジーパートナーと中部電力ミライズの文書、東北電力の電気標準約款[高圧]です。ただし、この3社も、平均力率の計算は託送約款等によるとしています(東北電力は業務用電力の実施要綱の5⑶)。託送約款の側の条項がどう関わるかは、この記事では確かめていません。

コンデンサの開閉をお願いされることがある

関西電力の27には、2つ目の項があります。

⑵技術上必要がある場合には,託送約款等に定めるところにより,お客さまに対して進相用コンデンサの開閉をお願いすることおよび接続する進相用コンデンサ容量を協議させていただくことがあります。

九州電力の29、北海道電力の31、東京電力パワーグリッドの託送供給等約款の42にも、ほぼ同じ項があります。どれも、この場合の1か月の力率は必要に応じて協議で決める、と続きます(協議の相手の書き方は、文書によって違います)。

これらの文書では、コンデンサの入り切りや容量は、需要家が自由に決めて終わり、とはなっていません。電力会社や送配電会社から開閉や容量について話が来ることがある、と書かれています。

料金の計算と、保持の条項は別の話

ここまでを並べると、こうなります。

  • 料金の計算:進み力率は100%の扱い。夜間は計算に入らない。入れすぎても割増しにはならない(条文の読み方)。ただし、開閉をお願いされた場合の1か月の力率は必要に応じて協議で決める、と書く文書もある
  • 保持の条項:軽負荷のときは進み力率にならないよう求めている(関西電力・九州電力・北海道電力と、東京電力パワーグリッドの託送供給等約款)

料金で割増しにならないからといって、保持の条項がある文書が進み力率を認めているわけではありません。夜間の進み力率は、料金の計算の外にあります。一方で、保持の条項には「午前8時から午後10時」のような時間の指定がありません。

1日の時間で比べた模式図。確かめた6社の力率割引の条項では、計算に入るのは毎日午前8時から午後10時までの平均力率で、夜間は計算に入らない。一方、関西電力・九州電力・北海道電力と東京電力パワーグリッドの託送供給等約款にある、軽負荷時に進み力率にしないよう求める保持の条項には、時間の指定がない。

入れすぎると、軽負荷のときに電圧が上がることがある

保持の条項がある文書は「進み力率とならないように」と求めますが、その理由は、条項の中には見当たりません。設備の側で何が起きるかは、日本電気技術者協会の解説「力率改善はどのように行うのが良いか」にあります。

夜間や休日など負荷が軽くなつた場合、電力コンデンサが作用し回路が進み力率になると、線路のリアクタンスによって負荷端の電圧が上昇することがあります。電圧が上昇すると運転使用中の機器に悪影響を及ぼしたり、コンデンサ自身も過電流が流れ好ましくないので、定格電圧の110%を超えないように運用をすることが必要です。

同じ解説は、別の項でこうも書いています。

また、軽負荷時は電圧上昇によって、変圧器の鉄心が飽和して高調波分が増大し悪影響を及ぼすこともありますので、注意をする必要があります。

この解説から言えるのは、次の3つです。

  • 軽負荷のときに進み力率になると、負荷の端の電圧が上がることがある
  • 電圧が上がると、使っている機器に悪い影響を及ぼしたり、コンデンサ自身にも過電流が流れたりする。定格電圧の110%を超えないように運用する
  • 電圧が上がると、変圧器の鉄心が飽和して、高調波(もとの周波数の整数倍の成分)が増えることもある

三菱電機の自動力率調整装置の製品ページも、この装置の役目の一つに「進みすぎによる電圧上昇の防止」を挙げています。

電圧がどれだけ上がるか、どのくらいのコンデンサで進み力率になるかは、設備ごとに違います。引いた解説の箇所にも、どれだけ上がるかの数字はありません。この記事でも計算していません。

保全をしていた工場では、コンデンサは基本すべて入れたままでした。操業の負荷を軽くするときだけ盤まで行って手で入り切りし、停電操作や復電操作のときにも入り切りしていました。操業の負荷を変えることがあまりない工場だったので、それで対応できていました。

コンデンサの入り切りは、自動にすることもできます。たとえば三菱電機の自動力率調整装置(VAR-6Aなど)は、コンデンサの投入量を自動で制御して力率を調整します。製品ページによると、軽負荷を検出するとコンデンサを自動で遮断できます。

コンデンサをどれだけ入れるか、軽負荷のときにどう切り離すかは、設備の設計と運用の判断です。自分の設備の力率やコンデンサの運用が気になったら、設備の保安を担当している人(電気主任技術者や保安業務の委託先)と相談してください。

自分の契約で確かめる順番

ここまでの条項をもとに、自分の契約で確かめる順番をまとめます。

  1. 契約している会社とメニューを確かめ、その会社の約款の力率割引の条項を開く

– 表1の6社:表の条項が手がかり。ただし載せたのは1つのメニューの条項。関西電力と東北電力は、自分のメニューの文書で同じ項目を見る- 北陸電力・四国電力・中国電力・沖縄電力:この記事では開いていないので、各社の約款で同じ項目を見る- 新電力:次の節

  1. その条項で、基準の値(85%か)、計る時間(午前8時から午後10時までか)、進み力率の扱い(100%とするか)、割り引くもの(基本料金か)を見る
  2. 力率の保持の条項があるかを見る。料金の文書とは別の文書に置かれていることがある(関西電力は、高圧電力ASの料金表ではなく、電気供給条件の27)。あれば、軽負荷のときに進み力率にしないよう求められている
  3. コンデンサの入り切りや容量を変えたいときは、設備の保安を担当している人と相談する

保持の条項は、東京電力パワーグリッドの託送供給等約款の42にもあります。ほかの送配電会社の託送約款は開いていません。約款に保持の条項がないときに託送約款の条項がどう関わるかも、確かめていません。

新電力と契約しているなら、契約書で確かめる

ここでは、表1の6社と、北陸電力・四国電力・中国電力・沖縄電力を除いた小売電気事業者を新電力と呼びます。新電力の約款は、今回1社も開いていません。

手がかりになることが1つあります。この記事で引いてきた東京電力パワーグリッドの託送供給等約款は、託送料金にも力率割引と割増しを定めています。託送料金は、小売電気事業者が送配電会社に払う、電線の利用料金です。19(接続送電サービス)の中に、高圧と特別高圧について「力率割引および割増し」の項があり、85%を基準に1%につき基本料金の1%です。午前8時から午後10時までの平均、進み力率は100%、という決め方も同じです。東京電力パワーグリッド以外の送配電会社の約款に同じ項があるかは、確かめていません。

ただし、これは送配電会社と小売電気事業者のあいだの料金です。その割引や割増しを、小売電気事業者が需要家の料金にどう反映するかは、この約款からは分かりません。

新電力の料金に力率割引があるか、どういう形かは、契約書と、契約書が引いている約款・料金表で確かめてください。表1の6社の条文から、見るところを4つ挙げます。

  • 基準の値:85%か、別の値か
  • 計る時間:午前8時から午後10時までか
  • 進み力率の扱い:100%とみなすか
  • 割り引くもの:基本料金か

どれも、表1の6社では同じ答えでした。新電力の契約が同じかどうかは、契約書を読むまで分かりません。

まとめ

  • 確かめた6社の高圧の文書(2026年10月5日時点の版)では、表1の条項のどれも、力率割引は85%が基準。1%につき基本料金の1%を割引・割増し(関西電力は高圧電力AS、東北電力は業務用電力のメニューだけを開いた)
  • 計るのは毎日午前8時から午後10時まで。平均力率の計算は、託送約款等によると書かれている
  • 進み力率も100%の扱いで、力率は100%を超えない。割引の上限は15%で、そこから先はコンデンサを足しても増えない
  • 夜間は計算に入らず、入れすぎても料金の割増しにはならない(条文の読み方)。ただし、保持の条項がある文書は、コンデンサの開閉をお願いされた場合の1か月の力率を、必要に応じて協議で決めるとしている
  • 関西電力・九州電力・北海道電力と、東京電力パワーグリッドの託送供給等約款には、軽負荷時の進み力率を避けるよう求める条項がある。コンデンサの開閉をお願いされたり、容量の協議を求められたりすることもある
  • 入れすぎの影響として、日本電気技術者協会の解説は2つを挙げている。軽負荷時の電圧上昇(定格電圧の110%を超えない運用)と、変圧器の鉄心の飽和による高調波の増加
  • 新電力の扱いは契約書で確かめる。見るのは、基準の値、計る時間、進み力率の扱い、割り引くもの

計算の前提と途中式

  • 割引のいちばん大きい値:100 − 85 = 15%。力率は100%を超えず、進み力率も100%として数えるためです
  • 四捨五入の例:95.4% → 95%、95.5% → 96%。約款の端数処理(小数点以下第1位で四捨五入)を当てはめた例です

参考にした資料

閲覧日は2026年10月5日です。下に挙げた条項は、2026年10月12日にもう一度原文で確かめました。2026年11月1日実施の版(中部電力ミライズを除く5社)は、下に挙げた各社の一覧ページから開き、文字検索だけをしました。

  • 電気需給約款[特別高圧・高圧]2026年4月1日実施(東京電力エナジーパートナー、PDF)── 4(単位および端数処理)、15(ベーシックプラン)(4)ハ、16・17の力率割引の項、30(契約超過金)。全文の文字検索(「力率の保持」「進相」)(https://www.tepco.co.jp/ep/company2/agreement/pdf/20260401jukyu000-j.pdf 、一覧 https://www.tepco.co.jp/ep/company2/agreement05.html )。2026年11月1日実施の版は、同じ一覧から開いて文字検索のみ
  • 電気供給条件(特別高圧・高圧)2025年4月1日実施(関西電力、PDF)── Ⅰ総則4(https://biz.kepco.jp/pdf/elec/seido/tokutei/202504/202504_01.pdf )、Ⅳ使用および供給26・27(https://biz.kepco.jp/pdf/elec/seido/tokutei/202504/202504_04.pdf 、一覧 https://biz.kepco.jp/elec/seido/tokutei/ )
  • 高圧電力AS(主契約料金表)2025年4月1日実施(関西電力、PDF)── 8 料金 (3)(https://biz.kepco.jp/pdf/elec/menu/500kw_less/202504/kouatsu_denryoku_as.pdf 、一覧 https://biz.kepco.jp/elec/menu/500kw_less/ )
  • 基本契約要綱(高圧)2026年4月1日実施(中部電力ミライズ、PDF)── 4、15(高圧業務用電力)(5)ハ、31(契約超過金)。全文の文字検索(https://miraiz.chuden.co.jp/common/relocation/resource/ryokin/kouatsu_youkou_20200401.pdf 、一覧 https://miraiz.chuden.co.jp/business/electric/contract/clause/ )
  • 電気標準約款[高圧]2026年4月1日実施(東北電力、PDF)── 4、25。全文の文字検索(https://www.tohoku-epco.co.jp/dbusiness/article/pdf/kou_01_2604.pdf )
  • 電気供給実施要綱(高圧)業務用電力 2026年4月1日実施(東北電力、PDF)── 5 料金 ⑶(https://www.tohoku-epco.co.jp/dbusiness/article/pdf/kou_02_gyoumu_2604.pdf 、一覧 https://www.tohoku-epco.co.jp/dbusiness/article/ )
  • 標準供給条件 2026年4月1日実施(九州電力、PDF)── 4、14(業務用電力)(5)ロ、28、29(https://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0923/5573/m8ky43tZ.pdf 、一覧 https://www.kyuden.co.jp/business/menu/supply.html )
  • 電力契約標準約款(高圧)2026年2月1日実施(北海道電力、PDF)── 4、14(業務用電力)(5)ハ、30、31(https://www.hepco.co.jp/business/price/stipulation/pdf/ret_pwrcont_policy_hi_2602.pdf 、一覧 https://www.hepco.co.jp/business/price/stipulation/stipulation.html )
  • 託送供給等約款 令和8年10月1日実施(東京電力パワーグリッド、PDF)── 19(接続送電サービス)の力率割引および割増し、42(力率の保持)、別表5(平均力率の算定)(https://www.tepco.co.jp/pg/consignment/notification/pdf/takusou_yakkan20260722.pdf 、一覧 https://www.tepco.co.jp/pg/consignment/notification/ )
  • 力率改善はどのように行うのが良いか(日本電気技術者協会)── (1)軽負荷時の電圧上昇、(4)の後半(https://www.jeea.or.jp/course/contents/06201/ )
  • 自動力率調整装置 製品特長(三菱電機FA、2026年10月12日閲覧)── 自動力率調整装置とは、軽負荷遮断、ラインアップ(VAR-6A/VAR-12A)(https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/products/pmng/pmd/pmerit/pfc/index.html )

このサイトの記事

  • 「進相コンデンサを入れても、モータの電流は減らない」(https://www.kousotsu-denkiman.com/power-factor/)
この記事を書いた人
高卒電気マン

高卒から電気の道へ。プラントの電気保全を8年あまり、受配電設備の設計を経て、現在はクレーンの電気制御設計に従事。2026年に電験三種合格。壊れる側と作る側の両方を見てきた視点で、日々の学びを記録しています。

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