電験三種の科目合格はいつまで有効か ― 免除は次の回から最大5回

記事のアイキャッチ画像です。作業着の男性が事務所の机で冊子を開き、「電力と法規は受かった。この免除、いつまで?」と考えています。机にはヘルメットとカピバラのぬいぐるみが置いてあります。画像の上に「電験三種の科目合格はいつまで有効か ― 免除は次の回から最大5回」、下に「免除は次の回から最大5回。申請しないと効かない。」という文字が入っています。 資格

電験三種で1科目でも受かると、次の回から、その科目の試験免除を申請できます。では、いつまででしょうか。調べると「3年」と書いてあるものがあり、「5回」と書いてあるものもあって、自分の期限が決まりません。

この記事は2つのことを扱います。自分の免除がいつまで使えるのかと、その免除を効かせるために申込で何をするのかです。

先に3つ。

  • 免除が使えるのは、合格した回の次の回から最大5回。受けない回があっても、終わりは動きません
  • 免除は自動では付きません。申込のたびに申請します
  • 免除を申請しないまま残りの科目だけを受けて受かっても、試験は合格となりません

私は令和7年度下期に電力と法規だけ受かって、次の令和8年度上期で残りの2科目を取りました。

※電験三種は年に2回あります。この記事の「上期」はその年度の最初の試験、「下期」は2回目の試験です。年度は4月から翌年3月までで、年度の初めは4月1日です。

自分の期限は、受験案内の表にある

自分が科目合格した回の行を見れば、免除期間が「令和○年度○期まで」と分かります。受験案内は、試験センターが試験の回ごとに出しているPDFです。

令和8年度上期の受験案内(10ページ「科目別合格制度」)に、こうあります。

「科目合格」すると、試験申込にあわせて試験免除の申請により、下記のように最大で連続5回まで、当該科目の試験免除を受ける権利が得られます。

「下記のように」の下に、この表があります。

科目合格した試験年度(期)免除期間
令和5年度 下期令和8年度 上期まで
令和6年度 上期令和8年度 下期まで
令和6年度 下期令和9年度 上期まで
令和7年度 上期令和9年度 下期まで
令和7年度 下期令和10年度 上期まで
令和8年度 上期令和10年度 下期まで

※これは令和8年度上期の受験案内の表で、2026年9月に私が見たものです。自分が申し込む回の受験案内で確かめてください。

表は回ごとに作り直されます。入れ替わるのは、表に載る行の範囲です。免除の期間そのものは、その科目に合格した試験がいつ行われたかで決まります(次の「3年」の節で引きます)。合格した回が変わらない以上、自分の免除期間も変わりません。

表の見方を補います。

  • いちばん上の行の人は、この受験案内の回が最後です。令和8年度上期の受験案内なら、令和5年度下期に科目合格した人がこれにあたります
  • いちばん下の行は、この受験案内で申し込む回そのものです。この回で科目合格したら、いつまで免除されるかまで出ています
  • 同じ回に2科目でも3科目でも受かったなら、見る行は1つです。表の左の列は「科目合格した試験年度(期)」なので、同じ回に受かった科目は同じ行になります
  • 2回以上に分けて科目合格したなら、行はその数だけあります。受験案内が「当該科目の試験免除」と書いているとおり、この記事は免除の期間を科目ごとに数えています。令和6年度下期に1科目、令和7年度上期にもう1科目なら、前の科目は令和9年度上期まで、後の科目は令和9年度下期まで、という読み方です。ただし、2回に分けた場合の数え方は出典に書かれていません。理由は「「5回」は、合格した回の次から数える」の項に書きました
  • 行がない場合は、2通りあります。表より古い回に科目合格した人は、免除期間が終わっています(上の表なら令和5年度上期以前)。逆に、いちばん下の行より新しい回で科目合格した人は、その回の受験案内にはまだ載りません

免除期間が終わったあと、その科目の扱いがどうなるかは、受験案内にも試験概要にも書かれていません。自分が科目合格した回が、表に載っている範囲より古いと分かったら、試験センターに確かめてください。

自分が科目合格したのが令和何年度か分からないときは、試験結果通知書のおもて面を見てください。本文に、こう印字されています。

あなたは、令和7年度第三種電気主任技術者試験の結果下記のとおりとなりましたのでお知らせします。

※「令和7年度」は、私が受け取った通知書の年度です。上期か下期かまでは、私の通知書に印字がありませんでした。表の行は年度と期で分かれているので、期が分からないままどちらかの行を選ばないでください。試験センターに確かめてください。

「5回」は、合格した回の次から数える

免除期間の表の6行を、回で数え直した図です。横に11のマスを並べた行を6段重ねてあり、列は令和5年度下期から令和10年度下期までの11回です。各段は上から、令和5年度下期・令和6年度上期・令和6年度下期・令和7年度上期・令和7年度下期・令和8年度上期に科目合格した場合です。科目合格した回のマスを濃い色で塗って「合格」と入れ、次の回から1・2・3・4・5と番号を振り、5のマスだけ赤い枠で囲んであります。この赤枠の回が、受験案内の表の「令和○年度○期まで」にあたります。免除の対象にならない回は「―」です。6段とも、合格した回の次のマスから5マスになっています。

受験案内の「最大で連続5回まで」が何を数えているかは、表と突き合わせると分かります。上の図は、表の6行を回で数え直したものです。

たとえば令和7年度下期の行は、令和10年度上期までです。数えると令和8年度上期・下期、令和9年度上期・下期、令和10年度上期の5回になります。合格した令和7年度下期は入りません。6行のどれも同じで、免除期間は合格した回の次から5回分です。

試験概要のページには、こう書かれています。

また、4科目中、一部の科目だけ合格した場合は、「科目合格」となり、最初に合格した試験以降、その申請により最大で連続して5回まで当該科目の試験が免除されます。

「以降」という言葉につられて合格した回から数えると、表と1回ずれます。数え始めは次の回です。

もう1つ、試験概要の「最初に合格した試験」が、2回に分けて科目合格した場合に何を指すのかは書かれていません。字のとおりに読むと、あとから合格した科目の免除期間も、最初に合格した回から数えることになります。その場合、あとの科目の免除期間は、この記事の読み方で出るものより短くなります。短くなる幅は、2つの回の間隔の分です。

一方、受験案内は免除の対象を「当該科目の試験免除」と書いています。この記事は、そちらに合わせて科目ごとに数えました。2回に分けて科目合格した人は、自分の期限を試験センターに確かめてください。

受けなかった回があっても、終わりは動かない

免除の終わりは、受験したかどうかでは変わりません。次の「3年」の節で引く資料は、免除の期間を合格した試験の時期だけで決めていて、そのあと受験したかどうかを条件にしていません。表も、免除期間を「令和10年度上期まで」のように回の名前で示しています。

たとえば、令和7年度下期に科目合格した人が、次の令和8年度上期を見送ったとします。それでも期限は令和10年度上期のままです。使える回が1回減るだけです。

「3年」は、年度の初めから数える

検索すると「3年」と書いてあるものが出てきます。ただし、数えるのは自分が受けた日からではありません。

免除の期間の決め方は、経済産業省が令和4年3月に出した省令改正の概要資料にあります。

試験科目を免除される期間を、その年度の最初に行われた試験で合格した場合には、その試験が行われた年度の初めから3年以内(略)に、その年度の2回目に行われた試験で合格した場合には、年度の初めから3年を経過した後において最初に行われる試験の実施日の属する月まで(略)とすることとし(略)

※前の2つの(略)は、いずれも「天災等の特別の事情を考慮して別に告示して指定する者」についての定めです。最後の(略)には「受験する時期によらず、試験合格までに受験可能な回数が最大6回となるよう受験機会の均一化を図る」と続きます。この「6回」は受験できる回数です。科目合格した回と、免除が使える5回を足した数にあたります。5回とは、数えているものが違います。

数えるのは、合格した試験が行われた年度の初めからです。上期で受かったら、年度の初めから3年以内です。下期で受かったら、年度の初めから3年を過ぎたあと、最初に行われる試験の月までです。

この決め方と、受験案内の表は、同じものを指しています。表の2つの行で確かめてみます。

科目合格した回上の引用で決まる終わり受験案内の表
令和8年度 上期(その年度の最初の試験)令和8年度の初め(令和8年4月1日)から3年以内。令和11年3月31日までなので、最後は令和10年度 下期令和10年度 下期まで
令和7年度 下期(その年度の2回目の試験)令和7年度の初め(令和7年4月1日)から3年を過ぎたあと、最初に行われる試験。令和10年4月1日より後なので、令和10年度 上期令和10年度 上期まで

※令和9年度下期は令和10年3月までに行われるので、3年を過ぎたあと最初に行われる試験にはあたりません。

3年は期間の決め方、5回はその期間に入る回の数です。下期で受かった人は期間が3年より少し長くなりますが、回で数えれば同じ5回です。

区切り方も、このとき変わりました。同じ資料の続きに、こうあります。

また、これに伴い、試験が年度ごとに行われている実態を踏まえ、暦年ではなく、年度で区切ることとする。

改正前は暦年(1月から12月)で区切っていました。同じ資料には「令和4年4月1日 施行」とあります。この日から、年度で区切ることになりました。現に、令和8年度上期の受験案内の表は「令和○年度○期まで」と年度で書かれています。

ただし年数だけで覚えると、終わりの回を取り違えます。自分の期限は、表の行で見てください。

免除の申請は、申込のたびに必要

受験案内は「試験申込にあわせて試験免除の申請により」と書いています。申込のたびに申請します。

受験案内10ページの「1. 申請方法」には、申込画面の流れが図で示されています。同じ項に、こうあります。

申請画面の入力については、画面操作マニュアル7頁を参照してください。

試験センターのよくあるご質問(88)は、手順を文章で説明しています。

自動的に科目免除者とはなりません。最初に受験申込み手続き際に「一部科目受験者」を選択して「合格証明書番号」を入力してください。最後に受験手数料の納付が完了しましたら、申請された内容での科目免除者として登録されます。

※引用の「手続き際に」は原文のままです。

試験センターの第三種のページには「原則インターネット申込みとなります。」とあり、郵送での申込みもあります。この記事で扱うのは、インターネット申込みです。

インターネット申込みでやることは、次の3つです。

  • 「一部科目受験者」を選ぶ
  • 合格証明書番号を入力する(番号の作り方は、次の項にあります)
  • 受験手数料を納める。納付が終わって、免除者として登録されます

インターネット申込みでは、科目が減っても受験手数料は変わりません。受験案内の受験手数料の欄に、こうあります。

インターネット申込みの金額です。受験する科目数に係わらず、同額となります。

合格証明書の番号は、通知書にある ― 手元になければ免除番号検索で

試験結果通知書を開いたところをなぞった模式図です。左がおもて面、右がうら面。おもて面には「試験結果通知書の番号」と「受験番号」の表、理論・電力・機械・法規の合否の表があり、点数の欄はありません。うら面は「次回以降の試験ご案内」で、合格証明書の番号は試験結果通知書の番号から上二桁を除いたものだと書かれています(例として25T1234567AからT1234567A)。番号は「免除番号検索」で確認できるとあり、続けて「また、免除留保期間の確認も可能です。」とあります。受験案内のほうは「免除情報の検索」ボタンから確認できると書いています。そのボタンから開くページにも「免除番号検索」という見出しがありますが、2つが同じものだと書いた資料はありません。うら面には、私が伏せた欄が1つあることも書き入れてあります。図には「模式図 実物ではありません」を重ねてあり、赤い取り消し線・黄色のマーカー・丸数字は説明のための加筆で、現物にはありません。発行日・年度・受験番号は伏字、公印とうら面のQRコードは省いてあり、番号の欄は通知書に例として印刷されているもので、私の実番号ではありません。科目の合否は私の実際の結果です。

科目合格した回の試験結果通知書に、「試験結果通知書の番号」という欄があります。通知書のうら面に、こう印刷されています。

上記1.の「合格証明書の番号」は左の「試験結果通知書の番号」の上二桁を除くものに一致しますので、この試験結果通知書を次回受験申込みまで大切に保管してください。

例も、通知書に印刷されています。

(例)(試験結果通知書の番号)25T1234567A (合格証明書の番号)T1234567A

2回以上に分けて科目合格した人が、番号をいくつ入れるのかは、私が見た範囲では分かりませんでした。受験案内にもFAQにも書かれておらず、受験案内が参照を求めている画面操作マニュアルのほうは見ていません。通知書が2通あれば番号も2つありますが、両方入れるのか片方だけなのかは分かりません。申込の前に、試験センターに確かめてください。

合格発表と、試験結果通知書が届く日は別です。令和8年度上期は、試験センターの合格者受験番号検索のページに、試験結果の発表日が「9月25日(金)12時から」、試験結果通知書の発送(投函日)が「10月19日(月)」と出ていました。発表を見てから通知書が届くまでのあいだは、通知書の番号が手元にありません。回ごとの日付について、試験センターのよくあるご質問(251)はこう答えています。

各試験の受験案内にある「試験結果の発表と通知」の項目でご確認ください。

通知書が手元になくても、番号は調べられます。受験案内にこうあります。

合格証明書番号は、試験センターホームページの「免除情報の検索」ボタンから確認できます。

このボタンから開くのが、合格証明書番号・受験番号検索のページです。2026年9月に開いたところ、ページの中に「免除番号検索」という見出しがあり、その下に「免除番号の検索が可能です。」と書かれていました。通知書のうら面が「当センターHPの「免除番号検索」にて確認することが可能です」と書いているのと、同じ名前です。ただし、この2つが同じものだと書いた資料はありません。私が見たのは、受験案内のボタンから開いたページにその名前があった、というところまでです。

このページで入力する欄は、試験名・氏名(カナ)・生年月日の3つです。注意書きが2つあります。

なお、免除番号の更新は、結果発表日後となります。

※旧姓での試験受験だった場合、旧姓で入力してください。

科目合格した回の結果発表日を過ぎてから使ってください。姓が変わった人は、受験したときの姓で入力します。

※通知書のうら面は「また、免除留保期間の確認も可能です。」とも書いていますが、この「免除留保期間」という語は、検索のページには出てきません。検索した先に何が出るかは、本人の氏名と生年月日を入れないと分からないので、私は確かめていません。通知書の「免除留保期間」が、この記事でいう免除期間と同じものかどうかも、受験案内にも通知書にも書かれていません。

申請を忘れると、受かっても合格にならない

免除の申請をしなかった回は、免除が効きません。残りの科目に受かっても、その回の試験は合格となりません。受験案内は、例まで挙げて注意しています。

試験免除の権利を行使する場合は、必ず「科目合格」している科目の試験免除の申請を行ってください。科目の免除対象者の方であっても、自動的には科目の試験免除にはなりません。

例えば、3科目の「科目合格」を有する方が、科目の免除申請をせずに受験申込みを行い、科目合格をしていない科目のみを受験して科目合格となった場合、この時点で科目合格が4科目になりますが、試験は合格となりません。

では、その人は次にどうすればよいのでしょうか。受験案内は、申請しなかった回の扱いについて、こう書いています。

科目合格し試験免除の権利を有している方が、試験免除の申請をしなかった場合、試験申込内容及び試験の結果が優先されます。但し、次回以降も科目免除期間がある場合、その権利は喪失しません。

申込内容と、その回の結果が優先されます。ただし、免除の期間が残っていれば、権利そのものは消えません。次の回で、また申請できます。期間が残っていない場合の扱いは、前に書いたとおり、受験案内にも試験概要にも書かれていません。

申込のあとでも、期日までなら直せる

申請を忘れたことに申込のあとで気づいても、期日までなら直せます。受験案内の同じ10ページに「申込後の科目免除への変更」という項目があります。

指定期日までであれば、科目受験を科目免除へ、またはその逆の変更ができます。

令和8年度上期の受験案内では、この項目に「指定期日:6月26日(金)」と印字されていました。指定期日は回ごとに変わります。試験センターのよくあるご質問(89)も、同じ趣旨を書いています。

科目免除の権利を行使しなかったこととなり、該当科目の試験結果が優先されます。なお、各試験の受験案内に記載されている変更申出期間内であれば、科目受験を科目免除へ切り替えることができます。(略)

自分が申し込む回の受験案内を開いて、申込期間と、「申込後の科目免除への変更」の指定期日を確かめてください。

私の場合 ― 2回の受験で、免除を使ったのは1回

受けた回理論電力機械法規
令和7年度 下期不合格合格不合格合格
令和8年度 上期合格免除合格免除

※合否は、試験結果通知書のとおりです。

受験案内の表で見ると、私の免除は令和10年度上期まで使えるものでした。使ったのは、科目合格した回の次の1回だけです。

まとめ:自分の行を見て、申込で申請する

やることは3つです。

  1. 申し込む回の受験案内を第三種のページから開いて、「科目別合格制度」の項の表で、自分が科目合格した回の行を見る。同じ受験案内で、申込期間も見ておく。自分の回が表より古いとき、上期か下期かが分からないとき、2回以上に分けて科目合格したときは、試験センターに確かめる
  2. 合格証明書の番号を用意する(試験結果通知書の番号から、上二桁を除いたもの)。通知書が手元になければ、科目合格した回の結果発表日を過ぎてから、試験センターの合格証明書番号・受験番号検索で調べる。2回以上に分けて科目合格した人は、番号をいくつ入れるのかが書かれていないので、申込の前に試験センターに確かめる
  3. 申込で「一部科目受験者」を選び、番号を入力して、受験手数料を納める

免除が使えるのは、合格した回の次から最大5回です。受けても受けなくても終わりは同じです。「3年」は同じ期間を年で言ったものです。数えるのは合格した試験の年度の初めからです。下期に受かった人は、期間が3年より少し長くなります。

申請を忘れたことに申込のあとで気づいたら、受験案内の「申込後の科目免除への変更」の指定期日を見てください。期日を過ぎていても、免除の期間が残っていれば権利は消えません。次の回で、また申請できます。

申請だけは忘れないでください。申請しないまま科目合格が4科目そろっても、試験は合格となりません。

免除の手続きが済んだら、次は残った科目です。私が1回目の理論に落ちたあと、過去問の使い方をどう変えたかは、記事「電験三種の過去問は、いつから始めるか」に書いています。

参考にした資料

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